私の目の前に立っている、三、四人の男の人たちの会話が聞こえてきました。
みなさん、休日出勤帰りなんでしょうか、それともベンチャー企業のイケてるリーマンなんでしょうか、なんだかお洒落でかっこいいひとたちでした。
ひとしきり私の全くわからない、彼らの仕事の話の後、話題は意外な方向へ。
「あのさあ、おじいちゃんってさ、どうして耳毛が生えるのかな」
「は? なんすか、みみげって?」
「耳に生える毛だよ」
「耳に毛なんか生えるんすか?」
「生えるんだよ。年を取るとさ、こう、耳から毛がふぁっさーっと」
「えっ、マジすか」
「マジマジ。お前、知らないの?」
「耳だけじゃなくてさ、眉毛もこう、ふぁっさーっとなるんだよ」
「ええっ、マジすか」
「マジマジ。昔さ、村山さんっていう総理大臣とか、すごかったよ〜」
「へえ〜、おもしろいっすね〜」
わはははは。
くだらない話題ですが、なんか楽しそうだな〜、と思っていると。
「実は俺もさ」
と、ちょっと年かさらしき男性が言いました。
「この前、家で鏡見てたらさ、耳から毛が出てんだよね」
「えええ〜!!」
「まじっすか!」
「○○さん、まだ全然そんな年じゃないじゃないすか〜!」
う、嘘、と私も思わず顔を上げて、話題の男性を確かめてしまいました。
むう。。
40代後半か、50代前半?
髪にちらほら白いものが混じっているものの、舘ひろし似のイケメンです。
あ、あのひとの耳に、耳毛。。。
まさか。。。
冗談でしょう、と言いたかったのですが。
「ほ、ほんとだ〜、○○さん、生えてますよ〜!」
「抜きましょうか、抜いちゃっていいすか〜」
「ん? 抜いた方がいいかなあ」
「絶対抜いた方がいいっすよ〜」
「似合わないすよ、○○さんに、耳毛は!」
「そうお? じゃー抜いてくれる?」
なーんて話になり。
やがて
「痛っ!」
耳毛を抜いてもらったらしい、彼の悲鳴が休日の車内に響いたのでありました。
いっぺんに引っこ抜いちゃったのかな〜
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ごめ〜んなさい、思わずわらっちゃった!
その場に居合わせたような臨場感。
舘ひろし似の男性が涙ぐんでいるのが、目に浮かぶわ〜〜〜
よかった〜
この記事、つまらないかもな〜と思って、半年くらい温めてたんです。
笑ってもらえてよかった☆
きっと井の頭線の舘ひろしも、イタイ思いをした甲斐がありましょう。
なんだか可笑しいですね
耳毛…
明日からの電車で
おじさんの耳毛チェックしてしまいそうです
えへ。
かわいいでしょ☆
私もおじさんやら、猫やら犬やらの耳毛をチェックしています。