2009年03月07日

父について

去年のゴールデンウイーク、家族で日光に旅行に行かせてもらった、ということは書きました。
そのとき、私は父に会うのが嫌でたまらなくて、迎えに行く空港で足が震えた、ということも書きました。
あのときの感情は、今思い出しても胸が苦しい。。

私は占星術の仕事を少し、していますが、私が占星術にのめりこむきっかけとなったのが、父の存在でした。

父は感情の起伏が激しいひとで、特に、怒りの爆発がものすごいのです。今、テレビをみて笑ってたと思ったら、次の瞬間にはちゃぶ台をひっくり返す。一生忘れられないような、ひどい言葉で侮辱する。。

私はそんな父が、恐ろしくて疎ましくて、嫌で嫌でたまりませんでした。




私は東京に住んでいますが、その理由のひとつは、父から逃げるためでした。
父から遠く離れた、父の知らない場所で、父とかかわりなく生きていく。
それが小さいころからの夢で、私が働き続けてきた原動力でもあります。

でも、どんなにもがいても、完全に父から逃げることはできない。

私の顔は、父にとてもよく似ています。

鏡を見れば、そこに父の面影を持った女の顔がある。
私は長いこと、鏡をみることも嫌だし、写真を撮られることも好きじゃなかった。

占星術的に言うと、私は蠍座。父は牡牛座です。
そして、蠍座と牡牛座は、ホロスコープ上は180度の位置にあります。真正面で向かい合い、決して逃げることはできない関係。

私の占星術の勉強は、牡牛座から始まりました。

父を知りたかった。
父を理解したかった。
どうして突然、火の玉のように怒るのか。
どうしてひとが一生苦しみ続けるような、ひどい言葉を選んで罵倒を繰り返すのか。

父の星座である牡牛座を理解すれば、少しは何か、わかるのではないかと思いました。

占星術の本を見ると、牡牛座は、のんびりしていて、美意識が鋭く、我慢強い。そんなことが書いてあります。

全く違う!と私は思いました。
父はのんびりしているというよりは怠惰で、美意識なんかかけらもなく、少しも我慢強くないからこそ、すぐ怒るのだ、と。

だから、占星術はちょっと違うんじゃないか、とも思っていました。
だって、父のことはひとつもあてはまらないし。

けれど、そんなことない、ということを、少しずつ、少しずつ、別の牡牛座のひとたちが教えてくれたのです。

私にはなぜか、牡牛座の友人がとてもたくさんいます。
そして彼女たちはみんなとても魅力的で、占星術の本に書いてあるとおりに我慢強く、のんびりマイペースで、愛情深く、こまやかで、優しいのです。

どうして彼女たちは本の通りに素敵な牡牛座なのに、父だけが違うんだろう、と思いました。

でも。。。
10年くらい占星術を勉強するうちに、少しずつ、見方が変わってきたのです。

私の素敵な、大切でたまらない牡牛座の友人たちは、父のことを教えてくれる、先生なのじゃないか、と。

彼女たちの美徳のかけらは、もしかしたら、父の中にもあるのかもしれない。ただ、すごくわかりにくい形だったり、彼女たちより少なかったりするのかもしれない。
それを教えてくれるために、彼女たちは私に出会ってくれたのじゃないのか、と。

そして、あるとき、思ったのです。

私は父の娘であることで傷つき、とても苦しい思いをしてきた。
うん。
そう、思っていたけれど。

もしかしたら。

父だって。
私のような娘を持ったことはとても苦しいことじゃなかったのか、と。
私はこどもだから、父を憎むことで気が晴れる。
でも、父は。
私から疎まれて、憎まれたことは、父にとって、どんなにか苦しく、つらいことだったろう、と。

父が私にしてきたことの何倍もの酷いことを、もしかしたら、私は父にしてきたのではないか。

そして父は牡牛座の我慢強さで、必死に耐えてきてくれたのではないか、と。

そう思ったとき。
私はふわーっと、父の牡牛座らしい美徳を、たくさんたくさん、見つけ出すことができるようになったのです。

父はおいしいものが好きで、そればっかりを飽きるまで何日でも食べ続けるところがあります。
これはいかにも牡牛座っぽい。

父はたまの休日にはずーっと家にいて、好きなスポーツをテレビ観戦したりしています。
これも、いかにも牡牛座っぽい。

それから、父は盆栽や花が好きで、毎日の水やりを欠かしません。去年の旅行も、ほんとはもう1、2泊していけばいいのに、「花の水やりがあるけん」と言って、さっさと帰ってしまいました。
これも、いかにも牡牛座っぽい。

そして、父はひっそりと誰も気づかないところに咲く美しい花を見つけることができます。
去年の旅行で立ち寄った公園で、私と母が見過ごしていた純白の小さなツツジの花をみつけて、私と母にこっちに来い、と手招きしてくれました。
そのとき母がめんどくさそうにしたので、父はものすごく怒ったのですが、私は、父がみつけたその花が、なんとなく母に似ているような気がしました。

牡牛座は誰も気づかないうつくしいものを見つける天才なのです。

昨日、お昼休みに丸善に行ったら、すごく素敵なカードをみつけたので、両親にあげようと思って、買いました。
一枚は母用のさくらと猫のカード。

そしてもう一枚は、白地に小さなさくらの絵が描いてある清楚なカード。これは父に贈ろうと思っています。

離れているから、一緒にはお花見できないけれど、いつか両親と一緒にお花見に行く。
それが今の私の夢のひとつです。。



posted by kanaliyahouse at 19:34| Comment(10) | TrackBack(0) | 土星 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私たちの世代の父親はまだわりと頑固な人が多い時代だからなかなか難しいですよね。
でもお父さんのことを理解しようと考えるカナリヤさんは素晴らしいと思います。

何故だか知らないのですが、私の周囲には牡牛座の人が多いです。大臣、次男、実姉、義姉のほか、大昔に付き合ってたことのある人も牡牛座、会社でウマが合う人も牡牛座が多いです。
私自身は天秤座ですが、何か関係あるのかな?
Posted by げら at 2009年03月08日 00:29
♪げらさん、コメントありがとうございます。

>何故だか知らないのですが、私の周囲には牡牛座の人が多いです。大臣、次男、実姉、義姉のほか、大昔に付き合ってたことのある人も牡牛座、会社でウマが合う人も牡牛座が多いです。

まあ、ホントに牡牛座だらけ、牡牛座はマイペースだから、ほのぼののんびりしてそうですねえ、モウ。

天秤座と牡牛座の位置関係は150度。
楽しいんだけど、ラクしていい関係にはなれない、お互いに自分を磨きあってこそ、いい関係になれる特別なアスペクトです。

それと、占星術には守護星ってものがあるのですけどね。たとえば獅子座だったら太陽、とか、蠍座だったら火星とか。
その星座を守ってくれる、特別な星。
それが、天秤座と牡牛座は同じ金星なのです。

金星。。
ビーナス。。
美と快楽の女神の星です。

天秤座と牡牛座はどちらも快楽重視。
心地よくなくては、とても生きていられません。
でも、何に快楽を感じるかが若干違うのです。
牡牛座はとにかく食べること。
おいしいものを食べ、好きな音楽を聴き、ここちよいふとんにくるまれて眠ることができれば幸せ。
つまり、牡牛座の快楽はひとりで楽しめるものばかり。

でも、天秤座の快楽はひととの会話。刺激的なおしゃべりや、面白いひとに出会うこと。食事でも、いくらおいしいからって同じモノを食べ続けると飽きちゃう。おいしいって評判のお店を開拓し、ほんとに評判通りか確かめずにはいられない。
つまり、天秤座の快楽は、他人の存在なしにはありえないのです。

天秤座のひとにとって、牡牛座は未知のひと。
解せない。。でも、気がつけば惹かれてしまう、憧れのひとでもあります。
気がつくと相手のペースにはまっちゃう。はまらない自分を保つために、努力が必要。そして、気がつくと一段上の自分を手に入れている。。

うふ。
ちょっと長くなっちゃいましたね。

牡牛座から見た天秤座像も気になるところだと思うんですが、これ以上書くと、記事よりコメントの方が長くなりそうなので、また今度☆
Posted by kanaliya at 2009年03月08日 07:32
いっぱいお応えしていただいてありがとうございます。食べるものを求めるとか一人で楽しめるところはうちの大臣にドンピシャあてはまります。
Posted by げら at 2009年03月08日 12:24
♪げらさん、コメントありがとうございます。

わかったようなことをズラズラ書いてしまって、お恥ずかしいです。

私の友人で天秤座のひとがいるのですが、彼女は今人生の岐路にいて、とても苦しんでいます。天秤座にとって、パートナー選びはとてもとても重要。
天秤座にとっては、パートナー選びが人生選びそのものと言っていいのじゃないかと思います。

げらさんは、素敵な伴侶を得られたようで、ほんとうに素晴らしい☆
Posted by kanaliya at 2009年03月08日 14:42
わたしも父が苦手でした。あまり話さないのに口を開けば小言ばかり。そのたびにちっともわたしのことをわかっていないんだなあ、と思わされ。いつまでも実家にいるわたしに早く出て行け!の一点張りで。
ところが37歳で結婚話が進んで、「結婚を前提にお付き合いしている人がいて、お父さんに会いたいと言っているんだけど」と言った時の顔。「とうとうこの瞬間が来たか…」というような、何ともいえない、苦いようなさびしいような-やれやれ、やっと出て行ってくれるのか、という感情は微塵もない-表情を、わたしは一生忘れることはないでしょう。
結婚生活で苦しんでいた時「もう帰って来い」と言い、毎週お稽古で実家に寄るたびに、ストーブとテレビの前が大好きなくせに、ほんの5分の距離を車で駅まで送ってくれた。結婚しなかったら、離婚しなかったら、母とはまったくタイプの違う、父親なりの愛し方がきっとわからなかったと思います。

Kanaliyaさん、親と向き合えるのは生きているうちだけです。もっと話しておけばよかった、と後から思わなくて済むように。いつまでも元気ではないですよ。
Posted by laluna at 2009年03月08日 16:39
♪lalunaさん、コメントありがとうございます。

まあ。。
そうだったんですね。

>結婚しなかったら、離婚しなかったら、母とはまったくタイプの違う、父親なりの愛し方がきっとわからなかったと思います。

この言葉が胸に残りました。
かわいい子には旅をさせろといいますけれど、lalunaさんががんばって人生を切り開いてこられたからこそ、お父さんとの新しい関係があったのだ、と感じました。

がんばって、先に進まないと見えないものがきっとあるんだと思います。

>Kanaliyaさん、親と向き合えるのは生きているうちだけです。もっと話しておけばよかった、と後から思わなくて済むように。

幸い、私の両親は健康という幸運に恵まれているのですが、もういつどうなってもおかしくない年齢です。このことはわかってるつもりですが、離れていると、忘れがちになる。。
肝に銘じねば、と思いました。
ありがとうございます。


Posted by kanaliya at 2009年03月09日 06:21
カナリヤさん、おはようございます。
お父さんがお元気なうちに温かい気持ちで見つめることができたこと、よかったですね。

改めて思えば、私の父もおうし座!
私も若いうちは父といろいろありました。
癌で2年前に他界しましたけれど、父ときちんと向き合ったのって、亡くなる前のほんの数か月。
もっと父の話をきちんと聞いてあげればよかったなぁと思ってます。

私も父を疎ましく思ったこともたびたびで、喧嘩することもありましたが、それを最後まで詫びることもできなかったんです。
それなのに病床で、“お前が来てくれるのが一番いい”と言ってくれたことが唯一心の支えになってます。

カナリヤさんはお父さん、お母さんがお元気なうちにたくさんお話して下さいね。

私はこれから母と観劇に行ってきます!
Posted by FRENE at 2009年05月07日 09:17
♪FRENEさん、コメントありがとうございます。

私たちの世代って、親との関係が今ほど親しくないというか。。
会社の新人さんたちとか、20歳くらい年下のひとたちなんですが、話を聞いていると、ご両親とまるでお友達みたい。
全然違うな〜と思います。

私たちが少女の頃は、家庭のことを外で話すのもはばかられる雰囲気だったと思います。

私が家庭を持たなかったのは、両親を見て、家庭が怖かったからです。私は今もやっぱり男の人が怖い。家の中に男の人がいたら、変な話、お手洗いに行けないんです。。
それで、具合が悪くなって倒れたこともあります。

>もっと父の話をきちんと聞いてあげればよかったなぁと思ってます。

きっと、お父様はFRENEさんのお気持ち、察しておられたと思います。
今、こうやってお父様のことを思っておられることも、きっと通じているんじゃないでしょうか。

>私はこれから母と観劇に行ってきます!

まあ、素敵ですね〜
どんなお芝居に行かれたのでしょうか。
私も母と一緒に観劇に行きたい。。
行けるよう、がんばろうと思います。
Posted by kanaliya at 2009年05月08日 20:22
はじめまして。


楽しい情報ありがとうございます。
私も、今年で定年退職を迎えました。

今さらという感はありますが、ようやくお父さん
同様に私は最近、盆栽を始めました。

ただ、これまで都会暮らしでしたので
あまり恥ずかしながら植物を育てたことがなく
この年で、教室に通うのも恥ずかしいということで、
独学をしています。

盆栽の世界で、ちょっと有名?な藤田さんが通信講座を出されたらしく、
私もテキストやDVDを見て、家でコツコツと学んでいます。

http://bonsai-jyotatu.com/


まだまだ、出品するのも恥ずかしい
縁日盆栽ですが、早く上手くなりたいと思います。
Posted by やすたか(盆栽の初心者です) at 2009年05月31日 09:15
♪やすたかさん、コメントありがとうございます。

>楽しい情報ありがとうございます。

そうですか、楽しかった、ですか。

楽しんでいただき、ありがとうございます。
Posted by kanaliya at 2009年05月31日 10:34
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